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ご挨拶

Message

100周年を迎えるにあたり

立川女子高等学校 理事長加幡 英雄

1925年、村井敬民翁は女子教育の必要性を実感し、翁の教育観実現の適地として、未だ過疎地域であった立川に建学の地を求めました。翁の教育観、それは、家庭と密接した教育展開、教師と生徒を精神上の親子とした温情教育、そして個性を発揮させる愛と誠の教育でした。
一世紀が経とうとしている今、翁の想いはどう実現し、今後活かされていくべきなのか。
翁は、建学当時の価値観、時代背景を受けて、「貞操と従順を涵養する」としつつも、その目的を「時勢に適応せる良妻賢母を得る」としました。女性の活躍の場が限られていた時代背景を理解した上で、それは時勢に適応できるものでなければならないと認識し、そのために教育が必要だとしたのです。
今、女性の活躍の場は家庭のみならず、地域、日本、世界へと広がり、女子教育の目的は良妻賢母を凌駕し、あらゆる場で活躍しうる女性の育成へと変化しました。愛と誠の教育、温情教育によって生徒の個性を発揮させ、それを実現させていくことが我々の責務となったのです。
100周年を前に教職員全員で検証した立川女子の価値。『今の時代だからこそ求められる女子教育。それは、自分らしさを発揮し、仲間と成長できる喜びを学ぶ。個性を尊重し、人と人との繋がりを大切にする教育。女性活躍社会が求める女性の輩出、あらゆる場で活躍できる女性を育成すること』とし、「百花を育てる、立川女子。」を掲げました。図らずも100年前の翁と同じ想いとなりました。
100周年を迎えるにあたって、改めて過去と未来に思いを馳せる時、女子に特化した教育を展開する価値と、その役割を担うものとしての誇りと認識を新たにするものです。
「百花を育てる、立川女子。」へのご支援をよろしくお願いいたします。

立川女子高等学校 加幡 英雄理事長画像

百周年は百花繚乱

立川女子高等学校 校長加藤 隆久

立川女子高校がこの多摩の地にできてから100年が経とうとしています。この100年の間に25,000人を超える卒業生が巣立っていきました。この25,000人余の卒業生は、あらゆる分野(芸能界、教育分野、芸術、政治、企業など)で活躍し、また、国内だけでなく海外でも活躍しています。このような伝統ある立川女子高校で、私は37年間、先生と呼ばれてきました。毎年約250人(多い時は600人少ないときには180人)の卒業生を出し、37年間卒業生を送り出したとすると、約9,000人も卒業させたことになります。9,000人全員と関わったわけではありませんが、半分だとしても約5,000人近くと、授業や部活、行事、委員会などで関わってきた訳です。こんなに多くの人と出会える職業は教員以外ありません。特に、担任や学年主任として卒業させた生徒達は忘れることができません。
本当に素敵な職業ですし、誇りに思います。入職当時、まさか自分が校長になるとは思ってもみませんでした。未熟な私が、多くの生徒達に支えられ、育てられたからこそ、今の自分があります。もちろん、偉大な先輩先生方からのご教授があったからこそ乗り越えられたことがたくさんありました。若いときは随分と生意気なことを言っていたと思いますが、温かく受け止めてくださり、育てていただいたご恩は一生忘れません。振り返ってみますと、「あの時はあぁすれば良かった、こうすれば良かった」ということをよく思い出します。
時間を戻せるのなら、やり直したいことがいっぱいあります。そんな私が、校長としてするべきことは、その多くの卒業生や先輩先生方の立川女子高校への思いを、次の世代に伝え育てることだと思っています。私が、直接生徒に関わることは少なくなってしまいましたが、この思いを繋ぐ教員を育てることはできます。100周年以降の立川女子高校を任せられる教員を育てていくことが私の使命だと思っています。立川の街は、私が入職した当時とは大きく変わりました。卒業生が立川を訪れるたび驚くことが多いと思います。立川女子高校は創立当時の「愛と誠」の精神を忘れずに、次の100年に繋がる新しい立川女子高校として百花を咲かせていきたいと思います。

立川女子高等学校 加藤 隆久校長画像